主人の父が建てた二階建てに暮らしていましたが、冬はすきま風の入る寒い家でした。リフォームしながら住み続けることなどいろいろ考えながらもなかなか踏み切れませんでした。たまたまコープのチラシを見つけた娘と名古屋駅前講座へ出かけ、いろいろな講座を聞いたり祖父江建築士と相談しているうちに、気力のある今のうちに思い切って建て替えることにしました。

二階は夏に暑いし、これから先さらに上がり降りが大変になるだろうと考え、幸い敷地に余裕があったので平屋にしました。また、二階の個室へ持って上がるのが面倒、という家族の持ち物がリビングや玄関に置かれている状況でしたので、家族全員の個室には大きめのクローゼットを作りました。夫婦の個室は休む時間や冷房温度の違いなどが気にならない別室ながら「気配のわかる距離」としました。


愛犬と暮らすことも大きなポイントです。床材を選んだり、犬が入れる部分を制限できるように設計していただきましたが、実際住んでみるとやはりかわいそうなので今ではオールフリーに出入りしています。お客様がいらしたときには、犬のために取り付けた扉が役に立っています。
建築士の祖父江さんには、他にもオール電化や対面キッチン、たっぷりの収納、子どもたちが帰省したときの部屋など、様々な私たちの希望を取り入れながら提案していただきました。中でも中庭を囲む設計は、明るく開放感があり気に入っています。
　
新しい家はとにかく快適です。完成したのは真冬でしたが、断熱性や二重サッシのおかげで暖房を入れなくても温かくてびっくりしました。防音効果も高く、この夏多かった雷の音もあまり気にならなかったぐらいです。ウッドデッキや庭への出入り口も使いやすいので、犬の散歩や家族でバーベキューを楽しむのにもとても便利。
「新しい家には、何か古い家のものを使うとよい」と父が言っていたので、欄間を流用しました。

また、祖父の筆跡を石に掘った表札を再び新しい門に取り付け、どちらも私たち家族を見守ってくれています。これから夫婦で植えた中庭の木が育っていくのも楽しみです。